
樽生ビールを美味しくする5つの方法をご紹介します。
以下の5つを徹底する事で、美味しく質が高いビールをお客様に提供する事が出来ます。
目次
その① サーバー洗浄を徹底する事!一番大事!
ビールの回路を清潔するする事で、ビール成分が残る状態を防ぎます。
ビール成分が回路やホースに付着すると、空気中のバクテリアや野生酵母がそのビール成分を栄養として繁殖してビールカスが発生します。
ビール回路の2つの洗浄方法
水通し | 回路・ホースに水を通す方法。ビールが出たら必ず営業終了後に実施します |
---|---|
スポンジ玉洗浄 | 毎日の水通しで取り切れない汚れを洗浄します。1週間に1回が理想です! |
カラン(注ぎ口)の分解洗浄 | ビールを注ぐ部分のカランを分解してスライド弁とカランの中をブラシでしっかりと洗う |
---|---|
ヘッド(樽とホース繋ぐ部分)洗浄 | ガスを抜いてから、ビールの通り道をブラシで洗う |
口金(樽の口)洗浄 | ビール樽の口にはビール成分が付着しているので、キッチンペーパーなどでふき取る! |
どのように樽内に雑菌やバクテリアが侵入するかと言うと営業が終了した時に口金に残ったビール成分をそのままにした状態で再度ヘッドを樽に装着する事でその汚染されたビール成分が樽内に侵入します。樽内の新鮮なビールも汚染されたビール成分と混ざる事で樽内にあるビールが全体的に劣化していくからです。
口金洗浄を毎回実施する事で、この酸化したビール成分や汚染されたビール成分の樽への侵入を防ぐ事が出来るので樽が長持ちします!
その② 正しいジョッキの洗浄をする事!ポイントはジョッキ専用を設ける!
ビールサーバーだけでなく、ビールが注がれるジョッキも適正な洗浄方法を実施する事で美味しく飲めます!
ジョッキ洗浄の4つの洗浄ポイント
①ジョッキ専用としてのスポンジを設ける | 他の食器も洗うスポンジを使用する事で油分などがジョッキに付着するのを防ぐ効果がある |
---|---|
②他の食器と一緒に洗わない事 | スポンジを分けたとしても他の食器と一緒に洗ってしまう事で他の食器の油分が付く可能性がある |
③洗い終わったら網トレイなどに逆さまにして自然乾燥させる | 布巾で拭いてしまうと「蒸れ臭」が付く可能性あり |
④保管場所は油や煙が触れない場所がベスト | 洗い終わって乾燥したジョッキは油や煙が触れない窓付き食器棚などに保管するとベスト |
ジョッキを冷蔵庫などで適度に冷やすとビールを注ぐ時にビール液が温まるのを防ぐので爽快感を増してくれます。
しかし、冷凍庫で冷やす事はNGです。サーバーから出てくるビールは適正な温度で出てきますが、ジョッキが凍っている事でさらに冷えてしまいベストな温度のビールが提供出来ない事と、グラスに結露が出てくるので、泡の状態にムラが出ます。
冷やす場合の〇×ポイント
〇 | 冷蔵庫で冷やす |
---|---|
× | 冷凍庫で冷やす |
その③ 毎日のガス圧管理を徹底する事
ビール樽には元々炭酸ガスが入っています。しかし、樽内の炭酸ガスはビール液の温度に左右されて圧力が上下します。
樽生ビールが美味しい理由の1つに炭酸ガスを入れる事で樽内の圧力を調整して最適な炭酸ガスの圧力でビールを作れる事にあります。
最適なガス圧にする為には毎日のガス圧設定が必要です!
ガス圧設定の為にやる3つの手順
①営業開始時の樽温度チェック | 配布されている液温チェックシートを使って樽温度を測る |
---|---|
②数値の確認 | 浮き出た樽の液温の下にある適正なガス圧数値を確認する |
③減圧減の数値設定 | 減圧弁(炭酸ガスボンベに付いているダイヤル)の数値を確認したガス圧の数値にセットする |
その場合は外気温の影響を受けるビール樽の温度も変わっている可能性があるので、再度、液温チェックカードを使用してビール樽の温度を測り適正なガス圧にする必要があります。
その④ ビール樽の取り扱いを徹底する事
ビールサーバーやジョッキ類、ガス圧だけでなく、ビール樽の扱いのよってもビールの味は大きく変わります。
ビール樽の取り扱いのポイントは大きく5つのポイントがあります。
ビール樽の取り扱いの5つのポイント
①仕入れた樽から使用する | 先に仕入れた樽から使用する決まりを作る事で古いビール樽が残るのを防げる |
---|---|
②必要な在庫数のみを保持する | 必要以上の在庫保持をしてしまう事で回転率が悪くなりビールが古くなります |
③樽の封を開けてからは3日以内の商品が目安 | 樽を開栓して日数が経過する毎に味が劣化していきます |
④使用直前のビール樽は振動させない | ビール樽を引きずったり、転がすと中のビールは泡だらけになります。 |
⑤樽の置き場所は高温にならず凍結もしない場所に置く | 30℃以上に長時間置くと品質が劣化。凍結しても品質が劣化。 |
もしも、樽生を開封してから2週間以上も経過しているような樽生を使用してしまった場合にはビールの味がおかしい!となってしまいます!
樽生には開封した時の日付をメモ帳に記載してテープで貼っているお店も多いですので間違えそうなら試してみては!
その⑤ ビールの正しい注ぎ方をする事!
ビールサーバーとジョッキの正しい洗浄、正しいガス圧、樽の正しい取り扱いをこなせれば美味しいビールが出てきます。
さらに、ビールを美味しくする方法はサーバーから出てきたビールの注ぎ方です!
もっとも美味しいビールになる注ぎ方は「泡付け法」と呼ばれる注ぎ方です。
確認!泡付け法
- ジョッキをカラン(ビール液抽出口)に45度の角度にセット!
- カランレバーを手前に倒して、泡を立てないように7割り程度まで注いだらジョッキを立てる。
- 今度はジョッキを泡の抽出口に持っていきカランレバーを押して泡を付ける。ふちまでつければ3割りの泡付けになる。(ビール液が7割りの場合)
チェック!フロスティミストが出来れば完璧!
回路洗浄、ジョッキ洗浄、正しいガス圧、正しい樽の取り扱いをこなして、さらに正しい抽出法で出したビールには「フロスティミスト」と呼ばれる霧状の泡の層が出来ます。フロスティミストが出来ると飲むたびに泡が再生されるので泡持ちが持続します!
美味しいビールのポイント
- フロスティミストが出来る
- クリーミーできめ細やかな泡が出来る
- 味、香り、爽快感が長持ちする(フロスティミストの泡再生の為)
コメント