ビールと一言で言っても定番の缶ビール、お店で飲める生ビール(樽生)、瓶(ビン)に詰められた瓶(びん)ビールと容器で分けると大きく3種類あります。
これらの中身のビールは同じビールです!
え!?中身同じなの?って思った人は以下のページも合わせてご覧ください。
なぜ、缶ビールと瓶ビール、生ビール(樽生)で味が違うのか説明します!
目次
【違いは4つの理由】缶と瓶と生の違いによって味も違う!その4つの違いって?
お店でジョッキに注がれてくる生ビールを注文した事がある人は分かると思うのですが、同じ銘柄でも違うビールと感じますよね。
しかし、実は中身は同じビールになります。
何1つビール液に関しては変わりません。
そう言われても特に樽生と缶ビールは大きく味が違うように感じませんか?
味が違うように感じるのには大きく4つの理由があります。
以下生ビール、瓶ビール、缶ビールの4つの違いです。
理由① 空気に触れている度合いによる違い
ビールは空気に触れると酸化して味が劣化します。
空気に触れる時間が長ければ長いほど味が落ちると考えてください。
生(樽生)、瓶、缶の製造を見てみると、麦汁とビール酵母からビールを製造して樽や瓶、缶に抽出するのに空気に触れずに入れる事が出来るのは生ビールである樽(たる)のみです。
1つはこの違いによって味に違いが出るのではと言われています。
缶(カン)ビールは空気が入ってしまう
缶は空気が製造過程で入ってしまい、また、密閉されていても多少の空気は入っています。
缶ジュースを温めると爆発するとよく聞きますよね。
それは缶内の空気が熱で膨張するからです。
その為に、温める必要があるコーヒーやココア系の缶ジュースは耐性が強いスチール缶で作られています。
缶ビールにはちょい空気が入っているって事です!
瓶(ビン)ビールはフタを付ける時に一瞬空気が入る
瓶は空気を入れずに製造する事が途中までは出来ますが、最後のフタを付ける部分で一瞬だけ空気に触れます。
まったくの空気無しでの製造は難しいんです!
缶と比べると製造過程で入る空気の量はほんのわずかです。
生ビール(樽)は空気に触れる事無しに製造が出来る!樽は空気侵入無し?
最後の生ビールが飲めるビール樽の場合は製造工程で一切空気に触れる事なく製造が可能です。
樽には内圧がかかっていて一般の人が知識なく扱うのは危険です。
一般の人は樽を扱う機会はあまりないですが、お店経営者などは生ビールと言えば樽生を指す事が多いので生ビールをメニューに出したい場合は樽を扱うと思います。
つまり、お店で飲める「樽から注がれるジョッキで飲むビール」は空気に触れずに作られている為同じ銘柄のビール液でも美味しいと感じるわけです。
美味しいを感じる理由は酸化が進んでいないビールって事です。
出来立てにちかいビールほど美味しいビールはありません。
樽生ビール(一般的には生ビールと言う)が美味しいと言われる理由はお店で封を開けて開栓するまで空気に触れない事が1つに挙げられます。
理由② ビールの新鮮さの違い!樽ビールは頭1つ出て新鮮度が高い?
樽瓶缶のビールの味が違う理由の2つめが「新鮮の度合い」の違いです。
缶ビールや瓶ビールと違い生ビールが美味しいと言われるもう1つの理由は新鮮である事が言えます。
缶ビールなどの賞味期限を見ると分かるのですが、常温で日が当たらない場所での保管で約9ヶ月保管出来ます。
半年以上も家の日光が当たらない場所にほったらかしに出来るんです。
瓶も賞味期限はそこそこ長いですよね。
しかし、樽(たる)は常に新しい樽を使用する事が出来ます。
その理由は一度樽を開栓してしまうと空気が入り酸化が進む為にビールの味の劣化が著しくなってしまうのでビールを提供するお店側が常に開封した日付を確認して新しい樽へとローテーションしているからです。(樽生が美味しくないお店はこのローテーションがうまく回っていない場合が多いです)
工場で製造した新しい樽はすぐに酒販店等に届き、それをすぐにお店側での購入となるので工場製造からお店までへ届くスピードがはやいのです。
瓶や缶と違い売れるまで保管するってケースが少ないのでビール樽は美味しいってケースが多いのです!
大手ビールメーカーのマニュアルには樽は一度開封したら3日以内の消費がモットーです。
それ以上経過すると味の劣化が進み味が落ちます。
味が劣化したビールはお客さんに出せないのできちんとしたお店は必ず1週間以内には樽内にビールがあっても新しい樽へ切り替えます。
この回転率、新鮮さがお店で飲める樽ビール(生ビール)の美味しい理由の1つです。
理由③ 炭酸の入り具合の違い!樽は調整が出来る!?
生瓶缶のビールの味の違いの3つめの理由は「ビールに含まれる適度な炭酸」があります。
居酒屋で使われるビールサーバーの多くは、毎日のビール樽の温度に適したガス圧調整作業が必要です。瞬冷サーバーと言われます。
瞬冷サーバーって何?って人は以下を参考に!
ビール樽内にも一定のガス圧がありますが、温度によって変化する為にビールを抽出時に適度な炭酸の度合いにしなければいけません。
その為に炭酸ガスボンベに付けられている減圧弁という器具で数値を適正なガス圧値に調節するのです。
ビール樽の場合、この作業をしているお店は適正な炭酸ガスでビールを注いでいるので美味しいビールになります。
ここが間違った数値にしてしまうとピリピリ味になったり気抜け味的になったりしてしまいます。
詳細は以下。
また、缶ビールや瓶ビールをジョッキやグラスに注がないでそのまま飲むと炭酸が必要以上に溜まっている状態なのでかなり辛いピリピリビールになってしまい美味しくありません。
缶ビールや瓶ビールをジョッキなどに注いでから飲むとそのビールが流れる勢いで一定数の炭酸が抜けます。
この炭酸の抜け具合によって味が変わります。
勢いよく注いで炭酸を抜きすぎても美味しくありませんよね。
ビール樽は炭酸の値が適正値に近い可能性が高い事が樽ビールとしての生ビールが割合的に美味しいと感じる理由の1つです。
瓶や缶はその時で味が大きく違う理由の1つはグラス等に注ぐ時の注ぎ方での炭酸の量に違いがあるからです。
理由④ 泡の違いが味の違い!樽ビールの場合はサーバーによってきめ細かい泡に?フタの役目も?
生ビール、缶ビール、瓶ビールの味の違いの4つめの理由は泡による味の違いです。
缶や瓶はグラスに注ぐ事が多いと思います。
その時の泡は勢いによって発生する泡で泡のキメが粗い泡が出来る事が多いです。
逆に樽ビール(生)の場合は業務用としてビールサーバーで注ぎます。
その場合、カランと言われるビールを注ぐコック部分のコントロールでビール液専用付けと泡付け専用に分かれています。
ここで作られる泡はキメが細かく、飲むときに唇にまとわりつくような優しい泡になります。
このキメ細かい泡が缶や瓶ビールの粗い泡と違う為にビール樽が美味しく感じて缶や瓶と違うと感じやすいと言う点が1つあります。
さらに泡にはもう1つ味の違いを出す点があり、それはフタの役目です。
特に生ビールの場合は炭酸ガスでガス量を調整して出すので最適な炭酸の度合いのビールが飲めると前述しました。その炭酸は時間と共に少なくなっていくのですが、きめ細かい泡がビールの上にあるとフタの役割を果たしてビールから炭酸が逃げるのを防いでくれます。
缶や瓶はどうしても自分か周囲の素人がグラス等に注ぐ為に粗い泡が立ちすぎたり、泡がなかったりと差があります。この場合ではビールがちょうどいい炭酸具合に注がれたとしてもすぐに飲みきらないと味があっと言う間に気抜け味になります。これは炭酸抜けが原因の味です。
瓶や缶でも容器の特徴により瓶のほうがキメが細かい泡が立ちやすいと思います。
この缶と瓶と樽で注がれた泡の違いが味の違いを生む1つの理由になります。
ちなみに、現在ではキメが粗い泡しか作れなかった缶ビールも缶ビールサーバーの発売にて瓶以上生ビール以下のレベルのクリーミーなキメが細かい泡が作れるようになりました。缶を生ビールのように美味しく飲みたいなら試してみては?
まとめ
生ビール、缶ビール、瓶ビールの味のが違う4つの理由でした。
これらの容器別の中身は同じでも生ビールが美味しく感じる理由も分かったと思います。
まだ分からないって人は以下を参考にしてください。
これからは缶や瓶も進化して樽の生ビールと同じくらいに美味しいビールになる可能性もありますね!
待ちきれない場合はビール缶サーバーがおすすめです。
これで作る泡は本当にキメ細かくてクリーミー!
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