樽生・瓶・缶のビールで味が違うのは酸化や新鮮度・炭酸の度合いの違い!

ビールのあれこれ
竹林雄一郎@ビールマニア
竹林雄一郎@ビールマニア

ビールと一言で言っても定番の缶ビール、お店で飲める樽生ビール、瓶(ビン)に詰められた瓶ビールと大きく3種類あります。

これらのビールはお店で樽生ビール(ジョッキに注がれてくるビール)を注文した事がある人は分かると思うのですが、同じ銘柄でも違うビールと感じますよね^^。
しかし、実は中身は同じビールになります。何1つビール液に関しては変わりません。
そう言われても特に樽生と缶ビールは大きく味が違うように感じませんか?味が違うように感じるのには大きく3つの理由があります。

1 空気に触れるとビールは劣化する!


ビールは空気に触れると酸化して味が劣化します。空気に触れる時間が長ければ長いほど味が落ちると考えてください。
それでは、樽、瓶、缶の製造を見てみると、麦汁とビール酵母からビールを製造して樽や瓶、缶に抽出するのに空気に触れずに入れる事が出来るのは樽(たる)のみです。

缶(カン)は空気が入ってしまう

缶は空気が製造過程で入ってしまい、また、密閉されていても多少の空気は入っています。
缶ジュースを温めると爆発するとよく聞きますよね。それは缶内の空気が熱で膨張するからです。その為に、温める必要があるコーヒーやココア系の缶ジュースは耐性が強いスチール缶で作られています。通常冷やして飲むコーラなどは耐性が弱いアルミ缶ですよね^^。

瓶(ビン)はフタを付ける時に一瞬空気が入る

瓶は空気を入れずに製造する事が途中までは出来ますが、最後のフタを付ける部分で一瞬だけ空気に触れます。
まったくの空気無しでの製造は難しいんですね!

樽(たる)は空気に触れる事無しに製造が出来る

樽の場合は製造工程で一切空気に触れる事なく製造が可能です。樽には内圧がかかっていて一般の人が知識なく扱うのは危険です。
一般の人は樽を扱う機会はあまりないですが、お店経営者などは生ビールと言えば樽生を指す事が多いので生ビールをメニューに出したい場合は樽を扱うと思います。
つまり、お店で飲める「樽から注がれるジョッキで飲むビール」は空気に触れずに作られている為同じ銘柄のビール液でも美味しいと感じるわけです。酸化が進んでいないビールほど美味しいビールはありません。樽生ビール(一般的には生ビールと言う)が美味しいと言われる理由は空気に触れない事にあるんですね^^。

2 美味しいビールは新鮮なビールである


美味しいと言われるビールは空気に触れるかどうかが関係していると上述しました。しかし、ビールは奥が深い飲み物でそれだけでは終わりません^^。これはどの食べ物や飲み物にも共通する部分ですが、ビールも同じで「新鮮の度合い」が重要です。
缶ビールや瓶ビールと違い樽生ビールが美味しいと言われるもう1つの理由は新鮮である事が言えます。
缶ビールなどの賞味期限を見ると分かるのですが、常温で日が当たらない場所での保管で約9ヶ月保管出来ます。
半年以上も家の日光が当たらない場所にほったらかしに出来るんです。瓶も賞味期限はそこそこ長いですよね。
しかし、樽(たる)は常に新しい樽を使用する事が出来ます。その理由は一度樽を開栓してしまうと酸化が進む為にビールの味の劣化が著しくなってしまうのでビールを提供するお店側が常に開封した日付を確認して新しい樽へとローテーションしているからです。(樽生が美味しくないお店はこのローテーションがうまく回っていない場合が多いです)
大手ビールメーカーのマニュアルに従うと樽は一度開封したら3日以内の消費がモットーです。それ以上経過すると味の劣化が進みます。
味が劣化したビールはお客さんに出せないのできちんとしたお店は必ず1週間以内には樽内にビールがあっても新しい樽へ切り替えます。
この新鮮さがお店で飲める樽生ビールの美味しい理由の1つですね^^。

3 適度な炭酸の度合いになっている事が重要!


あまり知られていないビールが美味しくなる理由の1つに適度な炭酸があります。これは樽詰のビールで瞬冷タイプと言われるサーバーで常温のビールを氷で覆われている回路に通す事で瞬間的に冷やす事が出来るタイプのサーバーですが、この場合は毎日の樽温度に適したガス圧調整作業が必要です。
樽内にも一定のガス圧がありますが、温度によって変化する為にビールを抽出時に適度な炭酸の度合いにしなければいけません。
その為に炭酸ガスボンベに付けられている減圧弁という器具で数値を適正なガス圧値に調節するのです。
樽生の場合、この作業をしているお店は適正な炭酸ガスなので美味しいビールになります。ここが間違った数値にしてしまうとピリピリ味になったり気抜け味的になったりしてしまいます。
また、缶ビールや瓶ビールをジョッキやグラスに注がないでそのまま飲むと炭酸が溜まっている状態なのでかなり辛いピリピリビールになってしまい美味しくありません。缶ビールや瓶ビールをジョッキなどに注いでから飲むとそのビールが流れる勢いで一定数の炭酸が抜けます。
この炭酸の抜け具合によって味が変わります。勢いよく注いで炭酸を抜きすぎても美味しくありませんよね^^。
ビールはうまく出来ています。一定数の炭酸を抜いたらそれ以上炭酸を抜きたくありませんよね。
それを実現してくれるのが「泡」です。適度に炭酸を抜く、そして抜くと同時に泡を立てればその泡がその後のビールから炭酸が逃げなくするフタの役目をしてくれるのです^^。
瓶ビールや缶ビールを飲む場合、始めの注ぎでどれだけ炭酸を抜いて定期な炭酸の度合いにするかが重要なんですね^^
樽詰ビールが美味しい場合が多いのはこの炭酸の値を炭酸ガスの数値で決める事が出来る事にあります。その後ジョッキに注ぐ作業も慣れている人が炭酸を逃がさない注ぎ方をするだけでOKになります。最近ではオートサーバーと言いこの抽出を自動でしてくれるサーバーもありますね^^。
長くなりましたが、樽詰ビールは炭酸の値が適正値に近い可能性が高い事が樽詰ビールが割合的に美味しいと感じる理由の1つです。
瓶や缶はその時で味が大きく違う理由の1つも注ぎ方での炭酸の量にカギがあるのです。
すべては炭酸の割合だけではありませんが、味を決める決めての1つが炭酸の度合いである事は確かです。
樽詰ビールをお店で飲んでも美味しさを感じない場合は洗浄をしていない事や新鮮ではない事などもありますが、その美味しくない理由の1つがその時の「樽温度に適した炭酸ガス圧の設定」を毎回していないお店という理由もあるんですよ^^。

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